クリニック開業はサンプリング&オマージュになってきている印象

クリニック経営はどんどんとサンプリング&オマージュのようになってきている印象があります。

音楽でいうと、作曲ではなく、DJのように既存の音楽を組み合わせるようなイメージ。

これまでであれば、開業コンサルタントに相談し、パッケージ化されたクリニックを作り、そこに少しこだわりを入れる、という形式だったように思います。しかし今であればクリニックの内装、レイアウト、検査会社、予約のシステム、電子カルテ、シュライバーさん、受付さん、看護師さん、検査技師さん等を長所短所を活かしつつパターンを組み合わせるという選択肢がある。既存のシステムを知って、組み合わせを考えるということができるようになってきている印象があります。

これは飲食店もそうだと思います。昔の飲食店のイメージでは、料理はレシピがあって、店の経営の中身は分からないことが多かったけど、今はシステムが見える化してきて、どういったサービスを使うか、どういったサービスがあるか分かるようになってきている。

昔と違って開業医オンラインサロンのような SNS で情報交換が可能になってきたり、SNS の普及によってクリニックの見学に行くハードルも 下がってきています。

開業医のビジネスモデルは地域密着型になるので、競合する地区でなければ似た診療科・ビジネスモデルであっても競合しづらいという特徴があると思います。そのため見学に行く・もしくは診療の中身システムの中身ということを見に行ってもかなり細部のところまで教えてくれる先生もいます。

それぞれのシステムが利用料金も下がってきていて、例えばカルテの料金は下がってきていて、かつ AI によって業務の効率化ができる部分が増えてきています。

また、これらのシステムは色んな地区で使うことを想定されているため、 Zoom などのオンラインの説明で概要を把握することもできる。

飲食店も似ているかと思います。 博士というTwitttrアカウントが医者→ラーメン店店主になりました。その過程をTwitterで眺めていましたが、ラーメンのレシピは本の中やNOTEなどで販売され、高レベルのものを作る高レベルのものを組み合わせると言った作業で作ることができる。立地の選び方、初期費用、中古機材の揃え方、家賃の相場、券売機のコスパ等の色々な情報が公開されつつあり、その選択を組み合わせること(サンプリング)や、工夫を加えていく(オマージュ)ことがビジネスモデルになってきている。

もちろん成功することを約束されているわけではない。非公開の最高のレシピ、人の雇用など、もっと大事な要素もあるが、ビジネスモデルとしては、やってみるかどうか決めることが大事なのかと思う。

カラーバス効果というものがある。 カラーバス効果とは「特定の事が気になる時に 、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになること」。

今の自分であれば、開業に関わる制度、予約システム、電子カルテ、診療の効率化、音声入力、 医療のDX化など、色々な情報が、主観的に入ってくるようになっている。

例えば今日であれば、フレッツ光について詳しくなったと思う。具体的には、レセプトのオンライン請求を行うために、利用できる回線と利用できない回線があることを知った。普通に申し込むと、怪しい業者にいきつくこともある。選ぶのに疲れた。

これから半年もすれば、体験として、どれくらいそれが必要であるか、代替手段がないか、最安値にする方法がないか、どうすれば最もコスパよく契約することができるかどうかというのが実感に変わってくると思う。

準備してから開業しろよと言われたらその通りであるが、今入ってきているこの経験はとても大事にしたいと思う。

ちなみにこの文章はほぼ音声入力のみで書き上げている。マイクも、 iPhone に元々入っていたケーブル付きのイヤホンで最低限の入力はできる。やってみなければわからなかった。

いつかは開業すると思っているのであれば、 何かしらの一歩目を踏み出してみるのが良いと思う。

そのときのおすすめは、もし自分が過去に戻るなら、おそらくは将来サンプリングできる 、オマージュできるような要素を大事にすると思う。 開業候補地から少し離れたクリニックに診療に行く、 ホームページで自分のやる診療の中身を作り込む。 診療のコア動画や配布資料を作りこむ、クリニックのロゴを作ってしまう。など。

自分のように追い詰められないとなかなか動けないタイプの場合、直前に結構苦労します。

とは言えその知見を得るために始めた部分も大きいのでまあ頑張って行くしかありませんね!

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